江戸時代中期に創業した窯元 煙突のある窯で食器、花器、民芸品を作り続けています。
昭和43年(1968年)までは、主に本業製品(すり鉢・かめ等)を中心に、 薪を燃料とする14連式の「登り窯」で焼成しておりました。 昭和44年(1969年)から現在においては窯を移し、 重油を燃料とする「重油窯」にて焼成しております。
瀬戸焼の代表的な釉薬の一つである志野釉は、釉薬がかかった部分は白色のぽってりとした厚みがあり、志野特有の温かさと風合いを感じることができます。
王子窯では、重油窯を用いて焼成しています。重油窯は電気窯・ガス窯では出せない焼き上がりの“味”を出すことができます。オイルショック以降、重油窯を使う窯元は減少し、瀬戸はもとより全国的にも数少ない焼成方法です。王子窯では重油窯にこだわりモノづくりを続けています。
瀬戸の地盤を形成する地層には、今から1,000万年以上前から約200万年前にかけて堆積してできた「瀬戸層群」があります。この豊かな土壌が、瀬戸の多種多様なやきものを生み出しています。